転職経験者に学ぶ!職種別転職体験談

どの科でも、どんな環境下でも、ぶれない軸があればやっていけるということを学びました。

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Sさん / 36歳 / 女性 / 三重県
転職前:総合病院の病棟看護師/年収 約400万円
転職後:救命救急センターの看護師/年収 約380~400万円

転職成功

-転職前の企業での業務内容を詳しく教えてください。
看護師として病棟で勤務していました。勤務形態は2交代で、夜勤は週に1回程ありました。内科系の病棟で、薬剤業務や検査介助、清拭・洗髪といった清潔ケア業務・食事・排泄・移動介助といった生活援助を主にしていました。病棟は固定チームナーシングで、A、Bチームに分かれており、日勤帯で4、5人ほど、夜勤帯では20人ほどを受持ちました。入退院が毎日のようにあり、他科の病棟が満床の時は外科系の患者様の受け入れもしていたため、業務内容は多く、毎日忙しく残業が多かったです。
病棟の特性として、患者様や家族指導に力を入れていたこともあり、患者様と短期・長期目標を立てていき一緒に自己管理ができるように介入していたので、個別性のある看護ができることや多職種との連携も重要であり、理学療法士や管理栄養士・薬剤師など様々な方との関わりが深まるので仕事は毎日充実していました。
-転職を考えたきっかけを教えてください。
看護学生の頃、東日本大震災をきっかけに災害看護に進みたいと思っていました。新人で救急系に飛び込む勇気がその頃はなかった為、病棟を希望し、勤務していましたが、看護師3年目になる時に病棟の先輩に災害看護を学びたいことを話しました。先輩から「一通り業務も経験したし、救急系にチャレンジしてみたらどうかな」とアドバイスを頂いたのをきっかけに転職に踏み切りました。働いていた病棟は先輩や同期にも恵まれ、業務内容にも楽しさを感じてきており、転職には悩みましたが、前に進むことも大事だし、経験した方が良いとアドバイスをもらい決めました。
-この業務だけはもっと続けたかったという業務があれば教えてください。
患者様の個別性に合わせた看護を考慮し、一緒に目標を立てて管理できるように介入していくことにとてもやりがいを感じていました。患者様は年齢、家族構成、生活環境が個々に違うため、話を聞き一緒に退院してからも無理なく自己管理できるように自分自身も知識や技術を深めて寄り添いながらもっとサポートしていきたかったです。
-転職活動はどのように行いましたか?
自分で検索しました。
-転職後の会社に入社を決めた理由を教えてください。
転職する際に病床数500床以上であること、三次救急病院であること、救命救急センターがあること、知識・技術が深められることの4点に絞り転職活動をし、条件を満たしここで看護を勉強したいという気持ちが強くなったこと。プライベートな理由になってしまいますが、温泉が好きなので温泉があり海が近く自然があるところにも惹かれた事から入社を決めました。
-転職後の会社での業務内容を詳しく教えてください。
救命救急センターで看護師として勤務しました。勤務形態は3交代制で、日勤帯、準夜勤共に患者様を2人受持ちました。私が勤務していた頃は、24時間受け入れしていましたが、救急輪番制の日は入院が多く1日通して忙しかったです。また、季節的な疾患があり、秋から冬にかけては常に満床でしたので、残業もありました。
入職してからは、プリセプターの先輩がフォローしてくださり、順番に疾患や看護を勉強しながら、業務内容を覚えていきました。
全身管理が必要な患者様が殆どでしたので、1時間ごとにバイタルサイン測定をしたり、薬剤(主に点滴)や人工呼吸器管理、検査・手術の送り迎え、清拭・洗髪といった清潔ケア、体位変換を行っていました。年齢も小児から高齢者と幅広く、科も問わず全科でしたので、覚えることも多かったですし、業務を覚えながら知識や技術も平行して身に着けるのはとても大変でした。
-入社前のイメージと違っていたところはどんなところですか?
鎮静・人工呼吸器管理の患者様が多く、状態が落ち着いたらすぐに転床してしまうため、超急性期しか携われないことや病棟内の回転が早いことに始めは戸惑いました。今までは、入院してから退院していくまでと急性期から慢性期に至るまで携われましたが、救急では超急性期と展開が早い事が多かったので、始めの頃は看護というより業務をこなすことに必死でした。
また、点滴・医療器材が沢山あり常にアラームが鳴っている環境でしたので、今までにない環境下での業務にギャップを感じました。業務や環境に慣れるまでは、帰宅してもアラーム音がなっている様な気がしていました。
-仕事の難しさ、辛さを感じた点はありますか?またそれはどのように克服しましたか?
超急性期の環境下での仕事でしたので、鎮静や人工呼吸器管理下のまま病棟へ転出したり、受持ち患者様を担当して2日目で転出したりとじっくり関わることができないことに戸惑い悩みました。業務に入る前に「担当の〇〇です。今日は〇月〇日ですよ。」と声を掛けても返答はありません。私自身は覚えていても、救命センターにいた時の事は殆どの患者様は記憶もないことが多いです。業務だけをこなすことに必死になっていた為、凄く落ち込んだ時にプリセプターの先輩に相談しました。その時に安全に業務を遂行することも大切であることやいつも声を掛けているけど、鎮静管理していてもきっと声は聞こえていると思うから今のままでいいんだよとアドバイスをもらい、仕事への見方がかわりました。それまでは、1日点滴ばかり変えて終わってしまった、ちゃんと声かけできていたかなとマイナス面しか考えられなかったですが、今日は安全に点滴も指示受けもできた、患者様から返答なくても色々な話をしてみようと前向きな気持ちになりました。
-仕事の中でやりがいを感じた(ている)部分はどこですか?
働く環境が変わっても、自分の中にある看護感はぶれることなく、寄り添った看護がしたいという気持ちは強くありました。病棟で勤務していた時は、患者様から話を聞いたりして会話から情報を得ることができました。しかし、救命救急センターでは鎮静・人工呼吸器管理で声での会話は難しい状況なため、表情だったりモニター上の数値だったり、色々な面から考慮して看護介入していました。今日は昨日よりも険しい表情をしているからどこか痛いのだろうか?体がしんどいのだろうか?と常に考え行動していました。その結果表情が和らいだり、筋緊張がほぐれたりすることがありました。会話だけが関わりではなく、少しの変化に気づき、ケア介入することで変わることにとてもやりがいを感じていました。
-転職は成功でしたか?失敗でしたか?
転職は成功でした。
-なぜそのように感じましたか?
転職前の病院は環境もよく、仕事への楽しみややりがいを見い出せた時期だったので転職に踏み切るのにとても勇気がいりましたし、転職後は前の職場への未練も正直ありました。
しかし、救急救命センターで沢山の経験や知識・技術を学ぶことができたこと、信頼できる先輩や支えあえる同期に出会えたことにとても感謝の気持ちでいっぱいです。前に進むこと、環境が変わることはとても勇気のいることであり、ストレスがない訳ではないです。でも、一歩踏み出すことで経験を踏んだり、見方や考えが変わったり自分にとってとてもプラスに繋がりました。
-この仕事の個人的な楽しみ方を教えてください。
私自身のんびりした性格なので、外科系より内科系の方が向いていると思うと言われることが多く、救命救急センターで働いていると言うと驚かれました。確かに周りの先輩は体育会系の先輩が多く、業務はてきぱきとこなし、意見ははっきり言う方が多いです。言い方もきつく、休憩時間中にトイレで泣いた時もありました。
でも、その分精神的にも強くなり、言われたら次は同じこと言われないようにしようと決めたり、自分も考えたこと、思ったことは相手の気持ちを考えながら伝えるように行動したりするようになりました。救命救急センターでの勤務を通して、経験が成長に繋がると感じてから1つ1つのことが楽しみになりました。
自分の性格に合わせた環境で仕事することも1つだと思いますが、真逆な環境下での仕事もまた違った成長に繋がり、楽しみややりがいが見いだせるかもしれません。
-この転職からどのようなことを学びましたか?
救急救命センターと聞くとドラマの様にテキパキと業務をこなす医療スタッフがかっこいいと思い、のんびりした性格だと業務がこなせないんじゃないかと思っていました。確かに豊富な知識と的確な判断、観察が必要になります。勉強は毎日しましたし、先輩の技術を目で見て覚え、不明な点や疑問に思ったことは恥ずかしいと思わず聞き、常にメモをとっていました。努力は必要でしたが、のんびりした性格だから無理なのかな、私には業務できるのかと考えるより、一度やってみようと飛び込んでみて良かったと思いました。私の経験上、性格よりも救急が好きで救急の勉強がしたいと強く思っていたら、飛び込んでみても良いのだと感じました。どの科でも、どんな環境下でも、自分がこういう看護がしたいと、しっかりしたぶれない軸があれば、辛いことや嬉しいこと、乗り越えないといけない壁ができたとしてもやっていけるということをこの転職を通じ学びました。
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