-転職前の企業での業務内容を詳しく教えてください。

整形外科専門の有床クリニックで、病棟と外来の看護業務を兼務していました。
病棟業務では、患者様の日常生活動作の介助や手術前後の看護や療養上の世話、リハビリ看護を行なっておりました。
外来業務では、医師の診療の補助や点滴や注射の準備や実施、理学療法士や作業療法士などのリハビリステーションの職員と共に、健康予防教室を年数回に渡って定期的に開催してアドバイスを行っておりました。

-転職を考えたきっかけを教えてください。

転職を考えたきっかけは大きく2つあります。
一つは専門看護師としての認定取得を目指していたこと、もっと専門分野においてスキルアップがしたかったためです。
二つめの転職理由は、転職前の職場は、他の医療機関の職場と比較しても労働時間が多かったこと、休日数が少ないことや給料が低かったことです。
また定年まで勤務しても退職金も出ない職場であったため、将来の金銭面が不安になったことも転職を考えた要因です。

-この業務だけはもっと続けたかったという業務があれば教えてください。

他職種と連携して、通院している患者様だけでなく、地域の方々や学生が参加して下さっていた健康予防教室が好評であったので、もっと続けたかったです。ただ退職してからも、健康予防教室のノウハウは別のツールでとても役立ちました。

-転職活動はどのように行いましたか？

整形外科単科の開業時もしくは開業して間もない医療機関で、経営者（理事長や病院長）や管理職（看護部長など）が専門看護師に対しての理解がある職場を探していました。
自分自身でインターネット検索をし、気になったいくつかの医療機関には直接メールや電話で問い合わせをしました。
また整形外科で勤務しているコメディカルの仲間に相談して情報収集を行いました。転職サイトは幾つかのサイトを登録して閲覧はしましたが、マッチングする案件はなく利用はしませんでした。

-転職後の会社に入社を決めた理由を教えてください。

理事長兼病院長が、海外の医療機関での勤務経験者で、患者様や職員目線で開業していることが入社をする決め手となりました。
どんな目線かというと、例えば病院内のセキュリティや患者様にとって入院生活が快適となるような備品を置いていたり、トイレやシャワー室などの設備も工夫した設計をしていました。
もう一つは職員の自己啓発の促進です。私が専門看護師を目指していることに対しても好意的だったこと、見学した際の理事長兼病院長、事務長、看護部長をはじめとした職員全体の雰囲気の良さを感じたので入社を決めました。

-転職後の会社での業務内容を詳しく教えてください。

病院が整形外科単科で、外来と手術室、病棟部門に分かれていました。
病棟は急性期病棟と回復期リハビリ病棟の二つに分かれていて、私は急性期病棟に配属になりました。
主な業務は患者様の療養上の世話でしたが、専門看護師の資格を活かして看護部の研修委員長を務めさせて頂き、新人研修やフォローアップ研修、病院内の全職員を対象とした勉強会を開催致しました。
また急性期病棟では主任も勤めさせて頂いて管理業務にも従事しておりました。

-入社前のイメージと違っていたところはどんなところですか？

職場の外観や設備、理事長の人柄から小さなことは気にしないようなイメージでしたが、消耗品などのコスト面に関しては、理事長はじめ上司がとてもうるさかったのが入社前後でイメージが違うなと感じました。
良い意味では、コスト面に関してはうるさかった反面、職員に対して定期的に食事会や旅行などのイベントが定期的にありました。

-仕事の難しさ、辛さを感じた点はありますか？またそれはどのように克服しましたか？

私自身は、整形外科看護に対してやりがいを感じていましたが、看護自体の楽しさややりがいを感じていない若い職員に対して、どのようにしてやりがいや看護に対する楽しさを伝えれば良いのかが難しかったです。
上司と相談して毎月２回勉強会を実施したり、業務の合間にミーティングを週２回開催して、業務で困っていることについて話し合いを行ったり、時には職員と個々に面談を実施致しました。
完全に克服したのか問題解決となったのか客観的な判断は難しいのですが、職員の前向きな言動が聞かれることが多くなっていったので改善はしたと思います。

-仕事の中でやりがいを感じた部分はどこですか？

一人ひとりの患者様に対して、他職種と連携を図りながら患者様が元気になられていく過程を見守ることができたことに対して、最もやりがいを感じました。

-転職は成功でしたか？失敗でしたか？

転職は成功だったと思っています。

-なぜそのように感じましたか？

業務内容や給料、福利厚生、自己啓発に対しての支援があったことです。自己啓発に対しては病院全体からバックアップして頂きました。
そして人間関係が良かったことが転職して良かったと思うからです。

-この仕事の個人的な楽しみ方を教えてください。

患者様や他職種など多くの人と関わり、世の中にはこういう人もいるのだなと人間観察が出来て楽しいです。
自分の狭い視野だけでなく、様々な考えの人がいるのだなと、日々新しい発見ができることです。

-この転職からどのようなことを学びましたか？

責任ある仕事を任せてもらうためには、自分自身がしっかり知識を学ばなければなりませんし、それを他の職員にも伝えていかなければならないと思いました。
どのようにすれば人に分かりやすく伝えられるのかというスキルについても、考えさられることが多かったです。
また人間関係を構築していく上で、相手に求めるだけでなく自分自身から歩み寄らないといけないということを学びました。
この転職は私にとってはとても良かった結果となりました。転職するにあたっては、自分がどんなことをやりたいのかということをよく考えて、転職先のリサーチをしっかりすることが重要であると思います。