精神・認知症治療に特化した専門病院です。新卒で入職し、正社員として病棟勤務をしていました。多様な精神疾患や認知症の患者さんが入院されており、一般的な看護業務も行いますが、精神面での看護ケアをすることも看護師として重要な役割でした。

きっかけとしては、職場まで通勤1時間以上かかること、仕事と家事・育児の両立が困難であったことです。入職時は病院の近くで一人暮らしをしていましたが、看護師2年目のときに妊娠が発覚しました。夫も私と同じく夜勤等がある変則的な勤務をしており、私は出産後も変わらず仕事を続けたかった為、実家の育児協力が必要になりました。実家の近くに引っ越しをしたことで、育児協力には助けられていましたが、通勤が1時間とかかるようになり、家庭との両立に少しずつ疲弊していきました。

幸いにも、子育てに関して非常に理解のある職場で人間関係も良好であった為、約7年間勤務し続けることができました。２人目の子どもが3歳になるタイミングで、自宅近くの職場に転職をしようと、円満退職をさせていただきました。

精神患者さん、認知症患者さんに対する関わりは正解がない為、日々の関わりから信頼関係を構築し、じっくりと向き合って看護ケアを行っていくことが本当に奥深く、やりがいのあるものでした。今後も人の心にもしっかり向き合っていける看護をしていきたいです。

育児に理解があり人間関係も良好であること、中途入職者に対しても丁寧な指導があると転職エージェントから聞きました。また、精神・認知症治療に力を入れている病院であっため、前職の看護経験が活かせると思い決断しました。

人間関係が良好で、中途入職者にも丁寧な指導があると聞いていましたが、陰口が多く雰囲気は良いとは感じませんでした。また中途入職者に対する警戒感も強くフォロー体制がなかったのが残念でした。

　精神科での勤務は、患者さんの離院防止や安全面を考慮して、必ず職員は鍵を所持しています。その鍵を、入職後1ヶ月間は渡してもらえなかったことです。病院の決まりなので仕方ありませんが、これにより、出勤の際はまず更衣室にも入れなければ、病棟にも入れません。ナースステーションやその他部屋にも一切単独では入れないのです。その為、他の職員に声をかけて同伴してもらわなければならず、自分の思うように行動ができずにとても気を遣っていました。
　また、中途入職でも病院が変わればルールや医療物品、あらゆるやり方が違う為、最初から即戦力としては動けません。ですが、初日から即戦力扱いをされてしまい、簡単な説明を一度されただけでした。何度か質問や確認をしても教える余裕がないのか、常に忙しそうでした。時間がかかってしまうと溜め息をつかれたり、聞こえるような陰口を言われたり無視をされたのは非常に辛かったです。
まだ入職して4日目ではありましたが、環境に耐えられず食事も喉を通らないようになってしまい、家事・育児にも支障が出てきました。状況を変えたいと思いましたが、相談できる相手がおらず、病棟師長に勇気を持って現状を伝えました。しかし、私がまだ仕事に慣れてないからだと流されてしまったことで状況は打破できませんでした。

患者さんからの精神的訴えがあった時、否定せず寄り添うことで、精神状態が安定するとやはり嬉しく思います。

入職前に聞いていた内部事情等が、実際は違っており、私自身がこの転職をきっかけに自分に自信が持てなくなった為です。

精神科の患者さんは、不安や妄想的な訴えだけでなく、精神状態が安定している時は冗談を言い合えたりします。患者さんの状態にもよりますが、普段の何気ない行動に冗談や遊び心を持った関わりをすることでお互いに前向きな気持ちでいられます。

人間関係については、やはり実際に入職してみないことには誰も分からないことなので、結局は相性だと思います。
中途入職者に対して、どのような指導とフォロー体制があるのかをきちんと確認すべきだったと反省しました。