介護職員の痰吸引研修、施設内での対応は違法?夜勤専門介護士の疑問を徹底解説
介護職員の痰吸引研修、施設内での対応は違法?夜勤専門介護士の疑問を徹底解説
介護の現場で働く皆さん、特に夜勤専門で一人で多くの利用者さんのケアをされている方は、様々な問題に直面することがありますよね。今回の記事では、介護職員の痰吸引に関する疑問について、専門的な視点から詳しく解説していきます。特に、夜勤帯で一人で多くの利用者さんのケアをされている介護士さんが抱える悩み、そして、施設内での研修や対応が本当に適切なのかどうか、一緒に考えていきましょう。
特養施設で夜勤専門をしている者です。夜間帯では一人で利用者を見なければならず、看護師はいません。(オンコール体制で自宅待機ナースはいます)
私は今までに痰吸引を行ったこともなく、講習も研修も受けた事がない者です。面接時ではそのような事は全く問われず、そのまま採用され、今に至ります。
しかし痰吸引の必要な利用者様もおり…そこは介護職員が当たり前のように痰吸引を行っています。夜間帯一人でみなきゃいけない私は、その必要性を聞いても「大丈夫だよ、そんなに難しくないから、介護リーダーから教わればすぐにできちゃうから」と言われ…
痰吸引の必要性を介護リーダーに聞いても、夜間帯は無理に吸引しなくていいと言われ、話が進まず、今日まで至っています。
なので私は、痰がらみの利用者様がいても、ギャッチアップの角度を高くしたり、思いっきり側臥位にしたりして、どうにかこうにか過ごしていましたが、先日、痰がらみリスクのある利用者様が38度を超える発熱があったため、オンコールをしたところ、看護師から痰吸引の指示がありました。できない旨を話した所、こっぴどく責められ「なぜできないの?」「利用者様が死んだらどうする?」と、痰吸引のできない私が非常識みたいな言い方をされました。
この看護師が、痰吸引のできない私を問題視し、この度、数時間使って(1〜2時間程度)、痰吸引の研修を施設内にて、常勤看護師から教わる事になりました。たぶん、これで次から自分たちで痰吸引を行うように、ということでしょうが…。
確か私の記憶では、平成24年の法改正により介護職員の痰吸引は、一定の研修を経て、都道府県の認定を受けてからでないと行えない…と認識していました。その研修も1〜2時間程度で終わるようなものではなかったと思います。また指導する看護師も、ただの看護師ではなく、指導するにあたっての研修を受けた指導看護師からでないといけなかったように思います。
そこで勤務する以上、施設のやり方に従うしかないのでしょうが、何か微妙に疑問があります。
今回のように、施設内の身内看護師から、数時間程度の研修を受けて、次から夜間帯での痰吸引を介護職員が行っても良いのか?本当は違法ではないのか?
私がこの制度の話をしても、介護リーダーも含め知らないようです。この件について詳しい方いますか?補足事務長という存在はおらず、現場のすぐ上には施設長しかいません。しかし施設長は現場にノータッチ。現場に任せた状態です。事務も理解ないのではないでしょうか。理解あれば既にその研修を実施するよう動いているはずです。
私は単なるパートの存在なので、こちらが問題提示しても、たぶん看護師の言う通りにするか辞めるしかなさそうです。
ご相談ありがとうございます。夜勤帯での介護業務は、常に多くの責任とプレッシャーが伴いますよね。特に、医療的な処置が必要な場面に一人で対応しなければならない状況は、大きな不安を感じるものです。今回のケースでは、痰吸引に関する研修の疑問、そして、法的な問題について、一緒に深掘りしていきましょう。
1. 介護職員による痰吸引の法的根拠と研修の必要性
まず、介護職員による痰吸引の法的根拠について確認しましょう。平成24年の法改正により、一定の研修を受けた介護職員は、特定の条件下で痰吸引などの医療行為を行うことが可能になりました。この研修は、単に「教わればできる」というものではなく、厚生労働大臣が定める基準に基づいた、専門的な知識と技術を習得するためのものです。
具体的には、以下の2つの研修が定められています。
- 基本研修:喀痰吸引等を行うために必要な基本的な知識と技術を習得するための研修です。
- 実地研修:基本研修修了後、実際に医療機関や介護施設で指導者のもとで実地訓練を行い、実践的なスキルを身につけるための研修です。
これらの研修を修了し、都道府県の認定を受けることで、介護職員は痰吸引などの医療行為を行うことができるようになります。今回のケースのように、数時間の研修で痰吸引を行うことが許されるわけではありません。
2. 施設内研修の問題点と違法性の可能性
今回のケースで問題となっているのは、施設内での数時間程度の研修です。この研修だけで、介護職員が痰吸引を行うことは、法的に認められるものではありません。研修内容が、上記の法的根拠に基づいたものであれば良いのですが、現状ではその可能性は低いと考えられます。
もし、施設がこの研修をもって痰吸引を指示するのであれば、違法行為となる可能性があります。また、万が一、吸引処置によって利用者に健康被害が生じた場合、施設側の責任が問われる可能性もあります。
相談者様が感じている「疑問」は、非常に正当なものです。法的な知識がないまま、不適切な研修で医療行為を行うことは、利用者さんの安全を脅かすだけでなく、介護職員自身の法的リスクも高めることになります。
3. 施設側の対応と相談者様の立場
今回のケースでは、施設長が現場にノータッチであり、事務も理解がないという状況です。このような状況下では、相談者様が問題提起しても、なかなか改善が見られない可能性があります。
しかし、諦める必要はありません。まずは、以下の3つのステップで対応を検討してみましょう。
- 情報収集:介護職員による痰吸引に関する法的な情報を集め、客観的な根拠を提示できるように準備しましょう。厚生労働省のウェブサイトや、介護保険に関する書籍などが参考になります。
- 相談:地域の介護支援専門員(ケアマネジャー)や、労働組合などに相談し、アドバイスを求めましょう。専門家の意見を聞くことで、より適切な対応策が見えてきます。
- 記録:今回の研修に関する記録や、吸引に関する指示内容などを詳細に記録しておきましょう。万が一、問題が発生した場合、証拠として役立ちます。
相談者様はパートという立場ですが、だからといって声を上げられないわけではありません。利用者さんの安全を守るためにも、そして、ご自身の法的リスクを回避するためにも、積極的に行動することが重要です。
4. 夜勤帯の課題と解決策
夜勤帯での介護業務は、一人で多くの業務をこなさなければならないため、様々な課題が生じます。今回のケースのように、医療的な処置が必要な場面では、特に大きな負担を感じるものです。
夜勤帯の課題を解決するためには、以下の3つの対策を検討しましょう。
- 人員配置の見直し:夜勤帯の人員配置を見直し、看護師の配置や、複数人での対応を検討しましょう。
- ICT(情報通信技術)の活用:ICTを活用することで、記録業務の効率化や、遠隔での医療相談などが可能になります。
- チームワークの強化:日中のスタッフとの連携を強化し、情報共有を密にすることで、夜勤帯の負担を軽減することができます。
これらの対策は、施設全体で取り組むべき課題ですが、相談者様自身も、積極的に情報収集し、提案していくことで、改善に繋がる可能性があります。
5. 介護士がスキルアップを目指す方法
介護士として、スキルアップを目指すことは、キャリア形成において非常に重要です。痰吸引に関する研修だけでなく、様々なスキルを習得することで、より質の高い介護を提供できるようになります。
スキルアップを目指すためには、以下の3つの方法を検討しましょう。
- 研修への参加:喀痰吸引等研修だけでなく、認知症ケア、褥瘡ケア、リハビリテーションなど、様々な研修に参加し、専門知識を深めましょう。
- 資格取得:介護福祉士、ケアマネジャーなどの資格を取得することで、キャリアアップの道が開けます。
- 情報収集:介護に関する情報を積極的に収集し、最新の知識や技術を習得しましょう。
スキルアップは、自己成長に繋がるだけでなく、給与アップや、より良い労働条件に繋がる可能性もあります。積極的に学び、成長することで、介護士としてのやりがいもさらに高まるでしょう。
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6. 介護施設を選ぶ際の注意点
今回のケースを通して、介護施設を選ぶ際の注意点についても考えてみましょう。施設を選ぶ際には、以下の3つのポイントに注目しましょう。
- 研修制度:介護職員のスキルアップを支援する研修制度が整っているかを確認しましょう。
- 人員配置:夜勤帯の人員配置や、看護師の配置状況を確認しましょう。
- 情報公開:施設の情報を積極的に公開しているか、透明性の高い運営を行っているかを確認しましょう。
事前にこれらの情報を確認することで、入職後のミスマッチを防ぎ、安心して働くことができる施設を選ぶことができます。
7. まとめ:疑問を抱いたら、積極的に行動を
今回の記事では、介護職員の痰吸引に関する疑問について、法的根拠や、施設側の対応、そして、夜勤帯の課題解決策などを解説しました。今回のケースのように、疑問を感じたら、一人で抱え込まず、積極的に情報収集し、専門家や関係機関に相談することが重要です。
そして、ご自身のキャリアを守るためにも、積極的に行動し、より良い環境で働けるように努力していきましょう。介護の現場で働く皆さんのご活躍を心から応援しています。
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